住宅ローンは『借りられる額』=『返せる額』ではない

From:三原成寛

消費税増税前、さらには金利がひくい今、住宅ローンをつかい、家を建てようと動き始めている方が多いのではないでしょうか。

私自身も、低金利のうちに住宅ローンをつかい、マイホームを建てました。

「泥棒に狙われにくい・侵入されにくい家」を建てるため、防犯建築設計から監修し、家族みんなで幸せな日々を暮らしています。

 

ただ、一級建築士事務所で、最前線で接客をしていたときから感じていたことがあります。

それは、、、

 

『家を建てるための事前準備をする方が少なくなったな~』

、、、と。

 

きっとその理由のひとつは、自己資金をほとんど準備しなくても住宅ローンを組んで、ほしい家を買えるような時代だからだと思います。

自己資金の準備が出来ていなくても、契約しやすい環境が整えられてしまっているんです。

そんな借りやすい環境の中、もし資金計画をせずに住宅ローンを借りてしまったらどうなってしまうのか。

毎日の生活は苦しくなります。

 

  • もしかしたら、ご主人の車はずっと新型タイプに変えられないかもしれません。
  • もしかしたら、奥さんはお友達との買い物や平日のランチを、今まで以上に控える必要があるかもしれません。
  • もしかしたら、子どもたちに与える予定だった習い事や学校教育を受けさせることが、むずかしくなるかもしれません。

 

このように、たくさん貸してくれるからといって無理をして借りてしまうと、けっきょく家族みんなが苦労することになるかもしれません。

 

お金を貸す側は、あなたの家計状況を知っているでしょうか?

『いいえ、そんなこと伝えた覚えはない』

というのがほとんどでしょう。

 

こうならないためにも、住宅ローンは【借りられる額】=【返せる額】ではないということを頭に入れておきましょう。

 

昔よりも、借りられることが簡単になってきた理由には、金融機関のお客様獲得競争が激しいからという業界事情もあります。

担当者や金融機関によっては、少し無理な資金計画でも、平気で案内されるかもしれません。

 

私が住宅設計の接客をしていた当時、資金計画をしているときは、よくこんなアドバイスをしていました。

『銀行は、表世界の金貸しです。やっていることは裏世界の街金などの金貸しと同じですよ。お金が商品でありお金をつかって利益をあげています。なので貸すときは笑顔で対応し、借りた人が返せなくなったら、人が変わったように血も涙もないほど貸したお金を回収しにきます。』

、、、と。

 

実際に、ご主人の収入減や予定していなかった出費が多くなってきて、返せると思って借りた多額の住宅ローンが返せなくなり、せっかく手に入れたマイホームを手放すハメになったご家族は、世の中にごまんといます。

 

住宅ローンの案内をされたとき、落ち着いて考えられるように心の準備をしておきましょう。

『あなたの将来の生活を守れるのはあなた自身』ということを決して忘れないでほしいんです。

 

【借りられる額】=【返せる額】ではありません。

この原則を忘れずに、上手な資金計画を立ててほしいと思います。

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